株式会社 マイ工務店

image photo

パッシブデザインと省エネ設計 Concept 08

これからの社会が目指す「エネルギーをできるだけ使わない暮らし」。その実現への道筋はいくつもあります。私たちマイ工務店が考えるのは「建築手法により省エネを実現すること」。住宅と外部の自然環境とのつながりを調べて太陽の光や外を吹く風を建物内部へ導入し、自然のエネルギーを暮らしに活用することです。

パッシブデザインとは?

パッシブデザインとは?

エネルギーを使わずに、冬を暖かく、あるいは夏を涼しく過ごすにはどうしたらよいでしょうか?
ひとつの解答として「自然のエネルギーを上手につかう」ということがあります。具体的には、太陽の光の熱や明るさ、あるいは建物周辺を吹く風を家の中に取り込み、室内を暖かくしたり涼しくしたりする工夫です。これを「パッシブデザイン」と言います。パッシブデザインは、省エネに有用な設計手法として、世界中で導入されています。

冬のパッシブデザイン

冬のパッシブデザイン

パッシブデザインをさらに具体的に紹介しましょう。冬は太陽の高度が低くなるため、窓を大きくすることにより太陽の光が室内の奥まで届きます。この光をそのまま明るさや日なたのポカポカとした暖かさとして活用するのはもちろんのこと、日の当たる場所に石やタイルなど蓄熱性の高い材料を用いることで、昼間に熱を蓄えて夜に熱を放出してくれます。日が沈んでも、太陽光の熱の恩恵をうけることができるのです。

太陽の光を冬の暖かさに生かす

ηAH値は2.5以上

冬に室内に入ってくる太陽の日射熱をηAH値(いーた・えーえっち・ち)と言います。この数字が大きいほど、冬にパッシブデザインの恩恵をたくさん受けることになります。日射熱の多くは窓から住宅内に入りますが、外壁や天井などからも日射熱は入ります。そのため、窓だけでなく、外壁などの熱の伝わり方も考慮することになります。 マイ工務店ではηAH値を2.5以上と自社基準で定め、冬でも暖かい家づくりを目指しています。

大開口で日射をたっぷり取得する

大開口から日射をたっぷり取得

マイ工務店の家がηAH値に優れるのには理由があります。それは、耐震構法SE構法を採用しているからです。SE構法はフレームで建物を支えるため、壁面のほとんどを窓にすることが可能です。また、室内の壁を少なくでき、大きな吹き抜けを設けることができます。
このように、光の入り口となる大きな開口部と、光の通り道となる吹き抜けや大空間を作れるSE構法は、耐震だけでなくパッシブデザインに大きく役立っています。

夏のパッシブデザイン

夏のパッシブデザイン

春になって暖かな季節や秋口には、外の爽やかな風を室内に導入したくなります。そのための風の取り込み口や室内の風の通り道を考えておくことも、パッシブデザインにとって大切です。
さらに、真夏には室内の熱い空気を外部へ放出する経路も考えておくことが必要です。また、冬とは逆に太陽の日射熱を室内に入れない工夫も必要です。躯体の断熱性能を高めて室内に熱を伝えないほか、直射日光を室内に入れない工夫もしなければなりません。

太陽光の熱を室内に入れない

ηAC値は1.5以下

夏に室内に入ってくる太陽の日射熱をηAC値(いーた・えーしー・ち)と言います。この数字が小さいほど、外の暑さをブロックしていることになります。日射熱は窓から入る日差しを遮るほか、建物外皮の断熱性能を高めます。特に、直射日光にさらされた屋根からの熱を室内に伝えない断熱は重要です。
マイ工務店ではηAC値を1.5以下と自社基準で定め、夏に涼しい家づくりを目指しています。

深い軒で夏の日差しをカットする

深い軒で夏の日差しをカット

夏の日差しをさえぎるには、深い軒(のき)や庇(ひさし)が有効です。軒や庇のある建物は伝統的な日本建築に見られる様式です。日本人は古くから夏を涼しく過ごす建築様式を取り入れていたのです。
また、軒や庇は雨の多い日本において、建物の壁面に雨が直接降りかかることを防いでれます。このことは、侵入した水分により壁面内部が腐食などをすることを防ぐため、住宅の寿命を延ばすことにもつながります。

効果は事前にシミュレーション

効果は事前にシミュレーション

太陽の軌道は決まっていますから、季節ごとの日射はコンピュータでシミュレーションすることが可能です。これにより、冬の日射熱の取得や夏の遮熱を検討することができます。また、同時に近隣の高い建物が影を作ってしまうなどの影響も併せて検討します。
検討した結果に基づき、建物の配置や向き、窓のレイアウトや大きさを決めて、設計に落とし込んでいきます。

快適さや燃費もシミュレーション

快適さや燃費もシミュレーション

マイ工務店ではプランの提案段階で、断熱性能などの温熱環境や光熱費をシミュレーションをしてご説明します。これにより、ご入居後の住み心地を事前に確認することができます。
シミュレーションに使用するのは「Energy ZOO(エナジー・ズー)」という温熱・省エネ計算プログラム。建物躯体の設計データを入力することにより、断熱性能や室温、光熱費等がどのように変化するかを瞬時に計算。温熱性能や燃費を確認した上で詳細設計、着工と進むため安心です。

ゼロエネ住宅(ZEH)にも取り組む

ゼロエネ住宅(ZEH)にも取り組む

省エネルギー住宅の究極の目標は、外部からエネルギーを調達しなくても暮らしてける住宅です。そのための一里塚としてあるのが、ゼロエネ住宅(ZEH)です。これは、太陽光発電パネルなどで創るエネルギーと、暮らしで消費するエネルギーをバランスして、実質ゼロになる住宅です。
ただし、ZEHをつくるには相応の設備投資が必要となってくるので、シミュレーションによる検討が必要です。マイ工務店では、家の燃費や創エネルギーの効率を長期視点で考え、最良の策をご提案するようにしています。