2016.12.10|カテゴリー:
こんにちは。
個性ある暮らしづくりのお手伝い。マイ工務店の女将です♪
今年もいよいよ押し迫ってまいりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
先日、「一般社団法人 奈良匠の会」主催の森林ツアーに参加してまいりましたので
その時の様子をレポートしたいと思います!
皆さん、奈良県の総面積の76.9%が森林で占めていることはご存知でしたでしょうか?
住んでいながらあまり認識されていないようですが
人が住んでいる地域は全体の23%だけなのだそう。
今回訪れたのは、吉野林業の中心地の奈良県川上村。
県の中央部を横断する吉野川の最上流の急峻な山岳地帯のため
家の周りで自家製野菜を育てている程度で
田んぼなどの耕地はなく、古くから林業が盛んに進められてきました。
吉野における人工植林の歴史は日本最古で
足利末期(1500年頃)から行われた記録が残っているそう。
年輪の詰まった吉野杉は機密性に優れ
醤油樽や酒樽をつくる木材「樽丸」として用いられたことにより
その名声が広まりました。
これは、堺で刃物が盛んになり、カンナが製造されたことも背景としてあるようです。
また陶器で運ばれていた酒が、樽丸によって、より遠くに運ぶことができるようになったことも
歴史に大きく刻まれています。
そんな吉野林業の歴史を教えていただきながら
川上村森林組合 組合長 南本泰男様のご案内で森林を見学。
森のおいしい空気を吸いながら、手入れの行き届いた美しい杉林を見学し
木と人との付き合いの歴史の深さや、伝統ある技術を体感することができました。
後継者不足の今、これからの担い手の育成が大切になっていくことや
「山を守ることは、日本を守ること、世界を守ること」
そう話されていたことも、とても印象的でした。
吉野町上市にて吉野木材協同組合連合会の原木セリ市場も視察しました。
切り出されたスギとヒノキが順番にセリ落とされていく様子は、迫力満点!!
切り口や表皮のねじれ具合など、バイヤーの方々がじっくりと木と会話している様子も
垣間見ることができました。
私も丸太に乗ってみました(^^)
500年継承された技術によって育まれた賜物ですね。
今回、実際に山で育っている木を見て、触れて、木に携わっている方の熱い思いを聞けたことは
大きな収穫となりました。改めて自然の恵みに感謝したいと思います!!
このような貴重な機会を設けていただき、本当にありがとうございました。